【現在HUNTER×2イルミリク執筆中】短編集【R18】
第10章 【ハイキュー】【自作】クロい野良猫【R指定】
「そんなの…考えたくも無いほど、苦手なんだよ…。」
クロと目が合うのが苦手。
側に来られると、背中がゾワっとして逃げたくなる。
長く話せない。言葉が詰まった時の空気が気になるから。
今度こそドアから出て行くと、もう黒尾は止めなかった。
高校に入って、先に彼女を作ったのは黒尾の方だった。
黒尾はモテるから、きっと仁美とキスした事なんてもう忘れている。
気にして黒尾を避けているのは仁美の方だった。
その内また仁美にも彼氏が出来て、再び黒尾とは同級生とも言えない様な距離に戻る。
そして今日、3度目のキスをした。
彼氏彼女が居なければ、フラッと寄ってくる黒尾が。
まるで気まぐれな野良猫の様に思えた。
気が向いたら寄ってきて、満足すれば離れていく。
仁美は相変わらず黒尾鉄朗が苦手だった。