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【現在HUNTER×2イルミリク執筆中】短編集【R18】

第4章 【ヒロアカ 】【自作】宝贝儿※荼毘【R18】


いつからか解放軍に加わった連合軍の荼毘は、とても近寄りづらく、怖いイメージしかなかった。
解放軍での私の位置は下っ端過ぎて、荼毘はそもそも私を知らなかったと思う。
私が何となく荼毘に目が行く様になったのは、あの瞬間だった。

群馬訝山荘で私は荼毘が庭を歩いているのを見かけた。
その目線の先に、小柄なピンクの長い髪をなびかせた、赤い目の女の子が立っていた。
連合軍の幹部に居なかった彼女は、解放軍のメンバーでも無さそうだ。
あんな小柄女の子に荼毘が何か揉め事を起こすのでは無いかと、ヒヤヒヤとして見守っていた。

彼女の顔に手が触れた瞬間、荼毘は見た事が無いほど優しい目をして彼女を抱きしめた。
彼女もまた荼毘を抱き返すと、2人は求める様なキスをしてお互いの気持ちをぶつけ合っていた。
好き合っていると、一目見て分かった。

それより荼毘があんな目で彼女を見た事に真底驚いて、何故か私がドキドキした。
荼毘は彼女を抱き上げると、そのまま建物の中に入った。
すぐに2人の逢瀬だったと分かった。
意外な人のギャップのせいだろうか、自分が向けられている目では無いのに、何故かその荼毘の顔が忘れられなかった。

その後すぐに騒ぎになり、大きな爆発音で駆けつけた時には、何故か彼女はホークスの腕の中に居た。
ホークスまでもが絡むほど、重要な人物だとその時初めて知った。
ホークスが彼女を連れて行くと、荼毘は荒れた気持ちをぶつける様に壁を殴った。
私の横の。

荼毘が殴った腕の風圧が顔に掛かった様だった。
私は思わず硬直して、そんな荼毘を冷汗をかきながら見上げた。
荼毘は一瞬私を見たが、すぐに目を逸らして人混みの中を歩いて行った。
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