第5章 陵南戦
仙「夜の海を2人でランニングする仲さ」
体育館の空気が止まった。
仙(間違いではないだろう?)
花、流、木「「「!?」」」
「なっ…ななななな…何を言ってるんです!?」
必死に否定するに対し、
仙道は肩をすくめてさらに追い打ちをかける。
仙「そうだろう?知らないフリするなよ。悲しいぜ?」
花「おい!!聞いてねぇぞ!」
仙(って言うのか)
は真っ赤になって両手を振り回す。
「やー!花道ー!こ、これには盛大な誤解が…」
仙「おや?の彼氏さんかな?」
その瞬間。
(花道が…彼氏…♡)
脳内に花びらが舞うような勢いで、頬が一瞬にして緩んだ。
理解不能なトキメキが暴発する。
だが現実は容赦ない。
花「ちげぇ!俺はこいつの親分だ!こいつがこーんな小さい頃から親分やってんだ!」
仙道は思わず小さく笑った。
その眼差しは鋭く、しかしどこか優しい。
仙(ほう…この様子だと、この子はこの赤頭のことが好きだが、赤頭はこの子のそんな想いはつゆ知らずって感じか)
仙道の洞察力の高さは、バスケだけではなかった。
仙「なら…」
仙道が何か言いかける。
その声色には、確かな“いたずら心”と“興味”が混じっていた。