第9章 揺らぎ
信「な、泣いてる姿も可愛い…じゃなくて!!ど、どうすれば!?」
信長はあたふたした。
しばらくするとの涙は引っ込んだようだった。
信「だ、大丈夫っすか…?」
「うん…ありがと…」
信「あの、こんなこと、すぐ聞くもんじゃないと思うんすけど、ダメっすか?俺じゃ」
「ダメじゃないけど…」
信「あんな赤毛…ゔっゔん!赤い頭のやつすぐ忘れさせて見せますよ!」
「すぐには忘れられないよ…花道とは幼馴染で、10年以上好きだったんだよ?」
信「10年…」
信(あんの赤毛猿、それだけさんに想ってもらっておきながら、あの言い草!!許さねぇ…)
「それに、信長くんも私のことよく知らないし、私も信長くんのことよく知らないし…」
信「これから知っていけば…」
「ダーメ。蓋を開けてみたら好みじゃなかった。ひと月も持たずにハイばいばい。なんてことになったらどうするの?」
信「さんと俺に限ってそんなことは…」
「分からないでしょ?そんなの嫌だよ?私」
は信長を上目遣いで見た。
信「ぐぬぬ…か、可愛い…」
「だから友達から始めよう?」
信「え!?可能性ゼロではないってことっすか!?」
「これからそれを見極めるんでしょ。でも…そうだね。今の時点ではゼロじゃないよ。全然」
信「全然!?っしゃー!!!」
信長はガッツポーズをした。
「フフフ」
は信長を見て笑った。
信「…ようやく笑ってくれたっすね。泣いてるとこも怒ってるとこも全部可愛いっすけど、やっぱ俺、笑ってる顔が1番好きっす」
は顔を赤くして俯いた。
信「て、照れてる…もう死んでもいい…」
「だ、だめ!!だって…なってくれるんでしょ?友達に」
は真っ赤な顔でまた上目遣いをした。
信「ブフォッ!!」
信長は鼻血を出して倒れた。
「あぁ!信長くん!」
信「だ、大丈夫っす…」
信長はすぐに起き上がった。