第2章 2
「大丈夫!?」
鬼太郎が体を起こさせると、整っていない荒い前髪の隙間から虚ろな目がこちらを見ていた。
「…あれ、知り合い?」
「…」
「君…名前は?」
少女はしゃべらなかった。否、話そうとしているのだが唇の先が震えるだけでその後は出てこなかった。それを見抜いていた
「話したくないなら無理に話さなくていいよ。
大丈夫、ここにいるみんなは君の敵じゃないから」
仲間に聞いても大した収集がなかったため仕方なく家に帰った
「あ、鬼太郎がニンゲン連れてる!」
「食べていい?」
「駄目だよ。僕の客人なんだから」
「しかし問題はこの子が誰なのか分からないことじゃな。きっと親御さんも心配しておるじゃろう」
「そうですね…」
「無理やり口を開かせることもできなくはないが…」
「ッ…!?父さん!!」
「それはお前の望むところではなかろう」
「もう…心臓に悪い冗談はやめて下さい…」