第5章 転職
ボディーガードの仕事は毎日ある訳ではないので、
時間がある時は、梢さんの事務仕事を手伝ったり、
社長の営業に付き添ったりしている。
決して大きくない会社だが
社長の人望もあって、顧客もそこそこいるし
職場環境にも恵まれている。
SPの時とは比べ物にならないくらい
私は充実した時間を過ごしていた。
『あ、もうこんな時間!
社長、梢さん。そろそろ警護に向かいますね!』
「おー。市長さんによろしくな〜。
また飲みに行きましょって伝えといてくれ。」
「はいはーい!気をつけてねー!」
『行ってきます!』
スーツのジャケットを羽織り、
気を引き締めて仕事場に向かう。
今日も無事に終わるといいな〜。