• テキストサイズ

《降谷夢》bonheur {R15}

第60章 陥穽




「美緒…僕はこれからヒロを探しに行く。」

『分かった。…気をつけてね?』

「お前は出来るだけ大人しくしてろよ。
…まぁ、言うだけ無駄だと思うが。」


あはは、私のことよく分かってらっしゃる…。


「…何か分かったらすぐ連絡してくれ。」
『うん…じゃあ私は松田くんの病室戻るね!』
「ああ。またな、美緒。」


零くんはそのまま階段を下って行ったので
私も病院の中に戻り松田くんの病室に向かった。



ーーー…




病室にはまだ萩原くんと伊達くん、コナン君が残ってて
さっきまで眠っていたはずの松田くんが目を覚ましていた。



『松田くん!?え、傷は!?大丈夫なの!?』

「声でけぇよお前。ちょっと落ち着け。」

『…はい。』

「こんな怪我大したことねぇよ。お前のおかげでこの程度で済んだんだ。ありがとな、美緒。」

『…っ……』


お礼を言われる筋合いなんかないのに……
そんな笑顔でお礼を言われると泣きそうになるよ…。


コ「…美緒さん。
事件のことそろそろ話してくれないかな?
安室さんから何か聞いてきたんでしょ?」

伊「そんな辛そうな顔したお前を
放っておくわけにはいかねぇからな。」

萩「陣平ちゃんの敵討ちもしないといけないから
俺達にも協力させてよ。」

松「美緒、俺達は何があっても死なねぇから…
お前1人で全部背負って戦う必要ねぇんだ。だから話せ。
俺達を信じて頼れ。」



……みんなの言葉は私の中にストンと入ってきて
相変わらず優しくて頼りになるみんなの気持ちが嬉しかった。




1人で事件を調べている時はいつも不安で怖くて…
次にいつ何が起こるのか分からない恐怖と隣り合わせで夜もまともに眠れなかった。


彼らがいるだけでこんなにも心強くて安心するなんて…
やっぱり私はみんなの事が大好きだ。



零くん…私もただ黙っているのはやめにするね?



『ありがとう…みんな。……ちゃんと話すね。』

萩「その前に、美緒ちゃんこっちにきて。
手の傷手当てしないとでしょ?」

…忘れてた。
全然気にしてなくてずっと放置しちゃってたよ。


そして私は萩原くんに手当てをされながら
最近起きている事件のことや犯人の事、
先ほど零くんに聞いたことを全て話した。



/ 1020ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp