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《降谷夢》bonheur {R15}

第52章 人質



『私はみんなが側にいてくれるだけですごく安心するんだよね。
だから…みんなが無事じゃないと私も困るの。』


諸「…っ、美緒ちゃん…」

『諸伏くん…そんな顔しないでよー。
それとも、恐怖に怯えてビクビクした私の方が良かった?』

松「ははっ、そんな美緒は想像出来ねぇな!」

『ちょっと松田くん!
笑われるのはなんかムカつくんだけど!?』



こんな状況でも美緒は笑顔を絶やさないし
いつも通りだった。

それが僕達にとってパワーの源になってること
美緒は知らないんだろうな…。


諸「美緒ちゃん…ありがとう。
絶対そこから出してあげるからね!」


『うん!頑張ってね!!
私には5人の頼もしい騎士(ナイト)がいるし
こんな心強いことないよ!』


美緒の言葉を聞いたみんなは
やる気に満ち溢れた顔付きに変わっていた。


話を終え、みんなはエレベーターに向かってシェルターを出て行き
美緒は笑いながら手を振って彼らを見送っていた。 



「お前は僕達をのせるのが上手いな。」

『??…全部本音だよ?』

「分かってるよ。
お前は本当に僕達のお姫様みたいだな。」

『っ、ちょっとやめてよ!
お姫様って歳でもないし!!』

「うーん……
じゃあ女王様の方がいいか?」

『もっと嫌!!』

「ははっ。」



しばらくは美緒に触れられないし
ガラス越しでしか会話ができない……


距離はあるが、なんだか隣にいる時よりも
美緒と心が通じ合っている気がした。













(そういえば、松田と萩原と何か話してなかったか?)

(あー…爆弾見てくれてた時?
うなじがどうとか言ってたかな…。)

(……は?)

(ほら、こうやって髪かき上げてたでしょ?
零くんもこう言うの好き?)

(お前それ………あの2人に見せたのか…?)

(え?だって髪上げなきゃ爆弾見えないじゃん。)

(………。)

(?零くん…?)

(…僕以外にうなじを見せるのは禁止だ。)

(は!?なんでよ!髪結べないじゃん!)

(……。)

(ちょっと!無視するな!!)








ムラっとするから、なんて言えるわけないだろ…。




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