第50章 金槌
目「君達の話をまとめると
このハンマー男の部屋を張り込んでいたら3人の人物がこの部屋に出入りし、
その3人はハンマー男が逃げる為の陽動作戦として呼んだと察してこの部屋に駆け付けたが、
当のハンマー男は何者かによって殴り倒されていて意識不明の重体。
…で、状況から察すると殴ったのはその3人のうちの誰かだが
まさかこんな事になってるとは思いもよらず……、
その3人をご丁寧に返してしまった、と……。」
松「…まぁ、そんな感じっす。」
伊「…大体…合ってます……。」
高「あ、はは。その通りです警部…。」
目暮警部は笑っていたけど、
それはかなり引き攣ってた笑いだった。
目「…このバカモンが!!
何年刑事をやっとるんだ!!」
…あ、相変わらず怒鳴るとすごい迫力……。
耳がキーンってなったよ。
『まぁまぁ目暮警部。
そんなに怒らないで落ち着いて下さい。』
目「っ、美緒くん!?なんで君がここに…?」
『たまたま張り込みしてた所に居合わせたんです。
3人の容疑者の特徴なら、みんなちゃんと覚えてますから。』
コ「僕も覚えてるよ!
最初に来たのは宅配便の男の人で身長180センチ以上ある大柄な人。
次に来たのはバイク便の女の人で160センチくらいの小柄な人。
最後はピザの配達の人で170センチくらいの痩せ型な人だったよ。」
『おっ、さすがコナン君。
高木くんより刑事に向いてるんじゃない?』
コ「えへへ。」
高「そんなぁ…
美緒さんひどいですよ……。」
冗談で言ったつもりだったのに
割と本気で落ち込んでしまった高木くん。
松「つか、なんで名前も聞かずに帰したりしたんだよ。」
高「あ、いや…宅配便とバイク便の人は、この部屋に伝票を置いて来たから
それを見れば自分の名前と会社が分かるって言われまして…。」
伊「…はぁーー…、そんな伝票無かったぞ。」
高「えぇ!?
っあ、で、でも!ピザ屋の人には名前とお店聞いたので
電話して確認します!!」
高木くんがお店に電話をかけると、
どうやら先程のピザ屋の店員はまだ店に帰って来ていないらしい。