第50章 金槌
『ハンマー男…?』
蘭「そうです!
最近髪の長い女性ばかり狙われてる事件で
昨日はここの近くの公園で出たらしいですよ?」
園「確か昨日で4件目だったよね?」
あ……、そういえばそんなニュースやってたな。
ハンマー男っていうネーミングがダサ過ぎるなって思った記憶がある。
私は今日久しぶりに会社自体がお休みの日。
零くんは、潜入している組織での仕事があるらしく
数日間連絡が取れなくなり
こちらから連絡するのも控えてほしいと言われていた。
なので暇を持て余していた私は散歩がてら街中をぶらぶらして
家に帰ろうと思っていたら
学校帰りの蘭ちゃんと園子ちゃん、コナン君と偶然会ったので
途中まで一緒に帰ろうという事になった。
そして話題になったのがハンマー男の事件。
園「美緒さんと蘭も気をつけてね?
2人とも髪長いんだから!」
蘭「大丈夫だよ。その内警察の人が捕まえてくれるって!」
コ「…あ!噂をすれば、松田刑事と伊達刑事だ!」
コナン君が指を指した方向を見ると、私服姿の2人が立っていた。
近くのマンションをちらちら睨んでいるから……
張り込みかな…?
そう思っていると、いつの間にかコナン君が2人に駆け寄っていて私たちは慌てて追いかけた。
松「おー、美緒達もいたのか。」
『ごめんね、張り込みの邪魔しちゃった?』
伊「いや、正直助かったよ。
まさか女や子供連れで張り込みしてるなんて思わねーだろうからな。」
コ「あそこのマンションの3階の部屋、
カーテンの隙間から覗いてる人影がちらっと見えたし
きっと張り込まれてるのかもって警戒してるんだね!」
…だからコナン君は2人が張り込みしてるって怪しまれないように真っ先に2人の元に駆け付けてたのか!
相変わらず小学生とは思えないほどの観察力だなぁ。
コ「それで…2人が張り込んでる人って、何かの事件に関係ある人なの?」
松「お前らもニュースで見たと思うが…最近噂のハンマー男だよ。」
蘭・園「「っ、ええ!?」」
『よく分かったね…!
ハンマー男がこのマンションに住んでるってこと。』
伊「ハンマー男の後をつけて、このマンションに入って行くところを見た目撃者がいたんだよ。」
なるほどー…。
その目撃者の人、なかなか勇敢だな。