第49章 火事
演奏会当日ーーーー
私は葉山と皇さんと3人で緑台ホールを訪れた。
控室に着いてから、ホール全体を一度見て回るため
皇さんを葉山に任せて控室を出た。
事前に聞いていた通りの警備体制であることを確認しながら回っていると、ホールの入り口に着いたところで後ろから声をかけられた。
蘭・園「美緒さん!?」
『…?あれ、みんなも来てたんだ。』
振り返った先には、
蘭ちゃん、園子ちゃん、コナン君、
そして零くんと梓さんが立っていた。
園「うちの親がこのホールの建設に資金援助した関係で
演奏会に招待されたんです!」
…さすが鈴木財閥。お金持ちだ。
蘭「でも、園子のご両親は都合が悪くて来られないみたいなので
代わりに私たちを園子が誘ってくれたんです。」
『それで、安室さんと梓さんも一緒に?』
「ええ。クラシックなんて滅多に聞けませんからね。
梓さんはバイオリン奏者の皇さんという方の大ファンだそうで今回一緒に来たんです。」
皇さんってそんなに有名だったんだ!
サインお願いしたらくれるかな…?
コ「美緒さんはお仕事でしょ?
さっき高木刑事に少し聞いたけど、脅迫状が届いたんだって?」
高木くーん。
なに話しちゃってんのー。
本当にお喋りだな!
『…そうだよ。今回は警察の人と一緒に仕事。
わたしは皇さんに直接ボディーガードを頼まれたの。
今は私の同僚が彼女のそばについてて、その間に一応見回りをね。』
わたしがそう話すと、みんな納得していたようだった。
ちなみに蘭ちゃんのお父さんの毛利探偵は
クラシックなんて眠くなるから行かないと言っていて今日は来ていないそうだ。
「あの、みなさん先に席に行っててもらえますか?
僕は美緒さんと久しぶりに会ったので
少し2人で話したくて…。」
『…え!?』
零くんが安室さん口調でそう言うと
皆にやにやしながらごゆっくり〜、といって足早に去って行った。
コナン君は苦笑いだったけど。
…っていうか零くんなんでここにいるんだろう。
本当にクラシック聴きに来たとか?