第48章 音楽
『皇さん、私はステージの袖から見てますので。』
「分かりました!では行ってきますね!」
彼女を見送り、
ステージ袖からリハーサルの様子を見ている最中
先程の警備体制についての話の続きをした。
松「当日は俺と佐藤がここのステージ袖から、
班長と高木が反対側の袖から見張る事になってる。」
『どこから仕掛けてくるかわからないから
気を引き締めておかないといけないね。』
高「それにしても、まさか美緒さんと一緒に仕事するとは思いませんでしたよ。」
『今回はたまたまだけどねー。
私の仕事は皇さんのボディーガードだから
犯人捕まえるのは任せたよ。』
松「分かってる。」
高「頑張ります!」
彼らの頼もしい返事を聞いて
とても逞しい刑事になったんだな…と嬉しく思った。
そして
数時間のリハーサルを終えた後、わたしは皇さんを自宅まで送り
事務所に戻って警察の警護体制の情報を社長と葉山に報告してから自宅へ帰宅した。
本番の演奏会は1週間後。
私はその間も皇さんの警護を続けていたが、
練習室のある建物と自宅の往復だけで特に何も起きずに1週間が過ぎ、あっという間に本番当日を迎えた。