• テキストサイズ

《降谷夢》bonheur {R15}

第48章 音楽



今日も平和だー。


零くんと仲直りしてから少し日が経ち
わたしは今、お昼ご飯を買いに事務所を出てコンビニに行くところ。



ご飯を買ってコンビニを出たところで、
少し離れた場所から女性の悲鳴が聞こえて来た。


「ひったくりよ!!誰か捕まえてーー!」


…ひったくり!?


全然平和じゃなかったな。




女性の悲鳴が聞こえた方向を見ると
帽子を被った男が、こちらの方に向かって走ってきたので
わたしはその男を避けるフリをして歩道の端に寄り、
足を伸ばして男の足を引っ掛けると綺麗に転んでくれた。


ひったくり犯の男に近づくと
男は転んだまま私を睨みつけて来た。

「てめぇ…!いきなり何すんだよ!」

『はぁ?
ひったくりなんてみっともないことしておいて何言ってんの。』

「っ!うるせぇんだよ!!」

男は立ち上がって私に殴りかかって来たので
それを避けて鳩尾に拳を放った。

男はうっ、と殴った箇所を押さえて後ずさったので
今度は男の顎を目掛けて蹴り飛ばすと
男はそのまま倒れ失神し、私の勝ちだ。



通行の邪魔になっている男の処理をしてもらおうと
私は服のポケットにしまっていたスマホを取り出し電話をかけた。



「どうした美緒、なんか用かー?」

『あ、もしもし松田くん?
ひったくりを捕まえたから来て欲しいんだけど。』


松田くんはすぐ来てくれるそうで、

私は伸びている男のそばに落ちていた鞄を拾い
駆け寄って来た女性に渡した。


『これ、あなたの鞄ですよね?』

「っ、はい!そうです!!
本当にありがとうございます!!
お姉さんすごく強いんですね!」

『まぁ…ボディーガードの仕事をしてるので
これくらいなんてことないです。』

被害者の女性と少し話をしていると、
松田くんが美和子ちゃんと一緒に車でやってきた。



/ 1020ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp