第44章 追想
コ「今ここで美緒さんを殺すと
友成 真さんの無実が証明されてしまうんじゃないのか?」
風「そうなんだよ。
あの男は逮捕前に消すつもりだったんだがな…。
さて、話は終わりだ……。」
風戸先生は私達のすぐ近くで立ち止まると
まずは私から、と言って銃口を向けてきた。
私が諦めかけていると
コナン君と安室さんが顔を見合わせてカウントダウンを始めた。
「「10・9・8・7・6・5…」」
風「ふっ、それは何かのおまじないのつもりか?」
風戸先生が口を挟んでも
2人はカウントダウンをやめない。
「「4・3・2・1…」」
「『…ゼロ』」
無意識にゼロと口にした瞬間、
私達の周りの噴水が上に吹き上がり
風戸先生と中央にいた私たちの間には噴水による水の壁ができていた。
風戸先生が私に向けている拳銃には水飛沫がかかっていて
私はその光景を見ると、
頭の中で忘れていた記憶が次々と蘇ってくる感覚に陥った。