第40章 心傷
15階の会場の入り口付近から白鳥くんを探していると
毛利探偵のそばにいるのを見つけ、私は彼らの元に近づいた。
『白鳥くん。今日はおめでとう。』
白「え…美緒さん!?来てたんですか?」
『たまたまね、仕事でこのホテルにいたの。
帰る前にお祝いだけ言いたくて来ちゃった!』
白「それはわざわざ……ありがとうございます。」
白鳥くんにお祝いを言い終わると
近くにいた毛利探偵や蘭ちゃん達も私に気づいて話しかけてきた。
そこには零くんの姿もあって
久しぶりに会う彼は安室さんとしてだったけど
顔を見る限り元気そうで安心した。
『じゃあ、私先に帰るね。』
零くんの顔も見れたし、白鳥くんにお祝いも言えたし満足だ。
蘭「えぇ!?もう帰っちゃうんですか?」
園子「まだ来たばっかりじゃないですか!」
『…ごめんね?明日も仕事で朝早いから…。』
私がそういうと
あからさまに落ち込んでしまった女子高生2人組。
また今度女子会しようと約束をしたら、
2人は明るく見送ってくれた。
「美緒さん、出口のところまで送りますよ。」
『…いいんですか?ありがとうございます。』
零くんと2人、
パーティー会場の出口まで来たところで彼は口を開いた。