第39章 警察
翌日ーーーー
私はボディガードの仕事で
米花サンプラザホテルという所に来ている。
今日のクライアントは東社長の友人で、とある企業の経営者だ。
本当は社長が警護するはずだったのだが
急用ができてしまい、代わりに私が担当する事になった。
ホテルにある会議室で株主総会が行われていて
今日はこの予定が終われば自宅まで送って警護は終了だ。
無事に総会が終わり、クライアントとホテルのロビーまで来ると
東社長が私たちを待っていた。
『社長!お疲れ様です。』
東「おう、お疲れー。
今日の警護、急に頼んで悪かったな。
俺はこれからこいつと飲みに行くから、
お前はこのまま帰っていいぞ。」
『分かりました!
あまり飲み過ぎないで下さいね?』
東「お前は俺のかーちゃんか!」
…かーちゃん!?
『社長……せめて妹くらいにして下さい…。』
東社長はクライアントと笑いながらホテルを出て行き、
彼らを見送っていると、ホテルの入り口にある掲示板に目が留まった。
『結婚を祝う会……。
あ…。零くんが言ってた会場ってここだったんだ。』
私がここのホテルに着いた時は
まだその予定は掲示板に書かれていなかったので気づかなかったが
新婦の名前が白鳥と書いてあるし、間違いないだろうと思った。
『せっかくだし、白鳥くんにお祝いの言葉だけ言いに行こうかな。』
明日も仕事なのであまり長居はできないけど……
零くんの顔も見たいしね。
私はそのままエレベーターで15階の会場まで向かった。