第38章 悋気
ピピピピッーーーーー…。
翌朝、わたしは目覚ましの音で目が覚めた。
寝ぼけたままアラームを止め、
自分が服を何も身につけていない状態であることに気づいた。
昨日の夜のことを思い出すと朝から1人で恥ずかしくなって
枕に顔をうずめた。
自分から零くんを誘ったようなものだし
あんな風に積極的に彼を求めたのは初めてだったから…
思い出すだけで物凄く恥ずかしい!!!
『……うー…。
恥ずかしすぎて合わす顔ないよ……。』
零くんはもう仕事に向かったのか、
わたしの隣にはいなかったので寂しい気持ちもあったが少しホッとした。
しばらくそのまま零くんのことを考えながら
ベットで悶えていると、いつの間にか結構時間が経っていて
急いで仕事に行く支度をして、家を出た。
昨日までは暗く沈んだモヤモヤした気持ちだったのに
今日は明るくスッキリした気持ちに変わっていた。
今後もケンカすることがあったり、
すれ違うこともあったりするかもしれないけど……
逃げたり弱気になったりせず
これからも零くんと向き合って行こうと固く心に誓い
私はいつもより気合を入れて仕事に向かった。