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《降谷夢》bonheur {R15}

第35章 強盗


先日の公安警察との稽古から1週間が経ったが
わたしは相変わらずモヤモヤした気持ちのまま過ごしていた。


…なんで零くんの彼女である私に
わざわざ宣戦布告してくるわけ!?
それほど零くんを奪う自信があるってこと!?

…確かに私より零くんに会う頻度は多いだろうし
零くんもひょっとしたら、もっと身近にいる女の方がいいんじゃ……




…っ……
だめだだめだ!マイナス思考ばっかり!!

こんなの零くんを信じてないのと一緒じゃん!
しっかりしろ私!!
あんな宣戦布告されたくらいで弱気になってどうする!


私が机にゴンっと頭をぶつけて突っ伏していると
隣で仕事していた葉山がわたしに声をかけた。


葉「お前……大丈夫か?
なんかすげー不細工な顔でむくれてると思ったら
急に頭ぶつけ出すし…。」

『…大丈夫。ただ邪念を追っ払いたかっただけだから。』

葉「……こえーよお前…。本当に大丈夫か?」


葉山はわたしを変な目で見ていたが、
時計を見るとそろそろ警護に行く時間になったので
わたしは事務所を出て、クライアントの所へ向かった。


今日の警護対象は、とある企業のオーナーで
何回か警護したことのある人だ。



オーナーがいる場所へ歩いて向かう途中…





前方から零くんが私服姿で歩いてきて
その隣には、同じく私服姿の今1番顔を見たくない立花さんが一緒に歩いてきた。




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