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《降谷夢》bonheur {R15}

第33章 我儘



アグバロスの組織の事件から日が経ち、
私の頬の怪我も腕の赤みもすっかり治って
今まで通りの日常を送っていた私は
現在、風見さんからの電話に悩まされている。



『嫌です。』
「お願いします!貴方にか頼めないんですよ…。」
『零くんに頼めばいいじゃないですか!』
「あの人は忙しすぎます。これ以上負担をかけたくないんです。」
『…私も仕事忙しいんですけど!?』
「明日はお休みですよね。」
『なんで知ってるんですか…。』


一体なんの話をしているかと言うと、
零くんや風見さんの部下である公安刑事の人たちが
私に尾行術の特訓や、体術の稽古をつけてほしいと
お願いしてきたのだ。


前に蘭ちゃん達の部活のコーチを引き受けた時もそうだったけど
私は教えるのが上手くないので
出来るだけそういうのは引き受けたくないんだ。
それに零くんだってそんなの許可しないでしょ…。


「降谷さんから許可は頂いています。
どうかお願い出来ませんか?」


…嘘でしょ!?
零くんなんで許可したの!?
絶対ダメって言うと思ってたのに!!


『……はぁー…
もう!分かりましたよ!今回だけですからね!?』

「ありがとうございます。
詳しい時間と場所は後ほどメールしますので。
では、失礼します。」


そう言って風見さんは電話を切り、
私は再びため息をついた。

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