第28章 退院
『うぅ……背中と腰が痛い…。』
「…悪い。久しぶりだからがっつきすぎた。」
玄関での情事を終えて
今は2人でお風呂に浸かっているところだ。
もちろん、右足のギプスは濡れないように袋で包まれている。
『……もう玄関で襲ったりしないでね?』
「気をつける。今日はまた後でベットでしような。」
『ん!?さっきあれだけ激しくしたのに!?』
「足りるわけないだろ。夜はまだまだこれからだ。」
『零くんのえっち!体力お化け!』
「…そんなに僕に犯されたいのか?」
『っ!?や、やだ!
……優しく、がいい……。』
「………もう出るぞ。」
私の言葉を聞いた零くんは濡れたままのわたしを抱っこして
脱衣所に置いてあったバスタオルを持ち
そのまま寝室に向かった。
『ちょっと零くんっ!
ちゃんと拭かないと風邪引いちゃうよ。』
「風邪引いたら看病してやる。」
そう言う問題じゃなーーい!
バスタオルをベットに敷いてから
零くんはわたしをその上に寝かせて、
そのまま覆い被さってきた。
『あっ!零くんっ……
それ……だめぇっ………あぁっ…!』
零くんはまたわたしの体を貪るように求めてきて
私はずっと感じさせられたままでいた。
「だめじゃないだろ?
美緒の体はすごく喜んでる。」
いつもは綺麗だと思う透き通った零くんの瞳は
今は獣のようにギラギラとしているように見えた。
そんな彼の瞳を見た私は
体の奥底が疼くような感覚に陥った。
『れ、いくん……
もっと……もっと、零くんでいっぱいにして…?』
「お前……
そんな誘い方どこで覚えてきたんだよ……」
零くんは少しの無言の後、
今日は優しくできない、と言って…
わたしは久しぶりに抱き潰された。
いつものことだけど…私はいつの間にか眠ってしまっていて
気づいたら翌日の朝で、
お互い裸のままベットに寝転がっていた。