第21章 復讐
『ごめんなさい…。
今回は…ちょっと無茶しすぎたと自分でも思う。』
「今回も、だろ。それにちょっとじゃない。
…怪我は大丈夫か?」
『平気だよ!でも社長に報告したら
2日間は休めって怒られちゃった。』
本当にこれくらいの怪我なら
仕事に支障はないんだけどな。
でもそんな事社長に言ったら余計怒られそうだし
黙っていたけど…。
2日間も何して過ごせばいいんだ…。
「美緒を協力者にした僕の責任でもあるからな。
家に帰ったら今日は僕が君の世話をする。」
『え!?でも仕事は?』
「指示は出してきた。
明日また本庁に顔出す予定だが、今日はもう大丈夫だ。」
降谷くんはそう言いながら
私の怪我をしていない方の手を引いて
車が止めてある場所に向かった。
車に乗ってアパートに帰ってきたら
食事の用意をしてくれたので2人で一緒に食べた。
いつの間にかお風呂も沸かしてくれていたので
先に入ろうと思っていたら、降谷くんがとんでもないことを言い出した。
「その手じゃ洗えないだろ?一緒に入って洗ってやる。」
『一緒に!?やだ!!無理!
ビニール袋巻くから大丈夫だよ!』
「世話してやるって言っただろ?
ほら、早く入るぞ。」
ええー!?
あたふたしていると
手を引っ張られて強制的に脱衣所まで連れてこられた。
『うぅ…やっぱり…恥ずかしいよ…。』
「そんな心配しなくていい。
怪我人に風呂で手を出したりしないよ。」
別にその心配はしてなかったんだけど……。
私が恥ずかしがっていると
降谷くんは着ていたトレーナーを脱いで上半身裸になった。
…〜っ!!いい体過ぎて直視できないっ!!
パッと目線を逸らしたら
降谷くんはニヤニヤしながら近付いてきた。