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《降谷夢》bonheur {R15}

第20章 密輸





『ーー…拳銃密輸…ですか。』

風「はい。最近某組織が密輸を行なっていることが分かりまして……組織のアジトはまだ見つかっていませんが、
幹部の何人かは捕まえることが出来ました。」



珍しく風見さんから着信があり
拳銃密輸組織について話を聞かされた。


『わざわざ電話をしてきたってことは
私が組織の一員と接触した可能性があるってことですか?』

風「さすが、察しがいいですね、その通りです。
山根 大吾という人物をご存知ですか?」

その人は確か…
1週間くらい前に依頼を受けて1日だけ警護したが
次の日にはキャンセルされたクライアントだった。
そんなこと滅多にないので、記憶に残っている。



『その人が、何か?』

風「今朝、死亡が確認されました。
どうやら受け子だったそうで、
組織の秘密を何か握ってしまったため
消されたのではないかと、我々は考えています。」

『なるほど…山根の行動を調べた組織が
私たちに警護の依頼をしていたことを突き止めて
何かしてくるかもしれないって考えたんですね。』

「はい。他の社員の方もくれぐれも気をつけて頂きたい。
危険な組織ですので。」

『了解です。山根の警護記録の報告書、
社長に許可をもらったらメールで送りますね。』

「助かります。…では」



風見さんとの電話を切った後、社長に報告に行った。



平和だと思っていた日本で拳銃の密輸が行われているなんて…
物騒な世の中になっちゃったな……


社長への報告を終えたところで
梢さんが扉をノックして社長室に入ってきた。


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