第18章 説得
side 降谷
朝目が覚めると、
美緒は僕の隣で気持ちよく眠っていた。
ようやく美緒に気持ちを伝えることができ、
僕達は恋人同士になれた。
想いが通じ合ったのが嬉しすぎて
昨日の夜はがっつき過ぎてしまったな……
「いい歳した大人が情けないよな……」
昨日の美緒はすごく色っぽくて
僕の手で乱れる姿が
あまりにも綺麗で思わず見惚れた。
昨日の情事を思い出していると
このまま寝込みを襲ってしまいそうなので
僕は美緒を起こさないように
そっとベットを抜け出し、服を着て
車の中にある着替えを取りに行った。
部屋に戻ると、まだ美緒は寝ていたので
シャワーを借り出たところで物音が聞こえ寝室に向かうと
美緒はすでに起きていた。
寝起きのぼーっとしてる顔まで可愛い…。
そんなことを思ってしまう僕は
相当美緒に惚れ込んでいるんだと思う。
別れ間際、美緒に軽くキスをすると
顔を赤くして怒っていて、
今すぐここで抱き締めたくなった。
…今度からは、外でキスするのはやめよう。
こんな美緒の顔、誰にも見せたくないからな…。
その後
アパートの前で別れ、車に乗り込んでから
僕は昨日ヒロから届いたメールを見た。
【隠し撮り成功。
美緒ちゃんにはバレなかったよ】
そこには美緒が美味しそうに
オムライスを頬張ってる顔が写っていた。
潜入中の組織の仕事をしている最中だったのに
ヒロのやつ……
写真を見たら
もう会うのを我慢できなくなってしまい
美緒とヒロがいる店に急いで駆けつけていた。
僕はその写真を自分のスマホに保存し、
車にエンジンをかけて警視庁へ向かった。
美緒を協力者にするにあたって
やらなければならないことがたくさんあるから
これからは忙しくなりそうだ。
仕事に疲れた時は、
ヒロが撮った美緒の写真を見て癒されよう。
僕はそんなことを考えていた。