第18章 説得
降谷くんは優しく笑ってくれていて…
昔と変わらない透き通ったブルーの瞳を見ると
胸のドキドキがより一層早くなった。
『あと、ね……。
もう一つ話したいことがあって…
私………降谷くんのこと……っ、……?』
好き、って言おうとしたら
口に人差し指を置かれて喋れなくなった。
「今度は僕から言う番だよ。
美緒………君が好きだ。
ずっと…ずっと好きだったんだ。
……僕の…恋人になってくれるか?」
真っ直ぐ私の目を見て伝えられた降谷くんの気持ちが嬉しくて……
嬉しすぎて、涙をこぼしてしまった。
だって…ずっと聞きたかった言葉だから…
気持ちが同じだと分かっていても
聞くと聞かないのとじゃ全然違うと思った。
『私も……っ、降谷くんが好き…。
好きすぎて………
たぶんもう離れるなんて無理だよ?』
「心配するな。
離す気なんて全くないから。」
降谷くんはそう言うと
徐々に顔を近づけてわたしの口にキスをした。
「美緒……。大好きだ…」
『私も…。大好き…』
気持ちが通じ合ってから初めてのキスだったので
以前よりもかなり甘く感じた。