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《降谷夢》bonheur {R15}

第16章 告白


萩「お邪魔しまーすっ!」

「てめぇはいつも急に来やがるな。」

萩「まあまあ。そんなこと言わないで。
陣平ちゃんの好きな酒とつまみ、
たくさん買ってきたからさ?」


…きっと萩原は、
俺が美緒に振られたことなんてお見通しなんだろう。

それで理由こじつけて、
俺を慰めにきたのかもしれないな……。


「ありがとな、萩。」

萩「…おうよ!
今日はたくさん飲もうぜ」


確かに…酔っ払えば少しは気がまぎれると思い、
俺は酒を浴びるように飲んだ。


萩が持ってきた酒を大体全て飲み終わると
萩は俺に話しかけてきた。


「俺さ、こないだポアロで降谷ちゃんに会ったんだよ。」

「……。」

「美緒ちゃんとのこと、
なかなかはっきりさせないからイラッと来て
今日、陣平ちゃんとデートだって教えてやったんだ。」

「……それで?」

「余裕ぶってたけど、多分めっちゃ焦ってた。
陣平ちゃんに「譲る気はない」って、伝えてくれってよ。」


「…なんだよそれ……。
俺勝ち目ねーじゃねぇか…」

萩「あの2人、全然進展しないから
俺は陣平ちゃんでもいける気がしたんだけどなぁ…」


そんなこと…ありえねぇよ…

美緒は俺と同じで
7年前からずっと気持ちが変わってねぇんだ。

たぶん、ゼロのやつもそうだろうな…。


「萩……
俺明日から張り込みで当分休みねぇから、
また伝言頼まれてくれねぇか?」


萩「いいけど…なんて言えばいいんだ?」





「……美緒を泣かせたりしたら絶対許さねぇ。
その時は遠慮なく奪いに行くから覚悟しとけ、って伝えてくれ。」

萩「…全然諦める気無ぇじゃん!
ははっ!陣平ちゃんらしいけどな。」

「うるせーよ。」

無理に諦める必要がねぇと思ってるだけだ。 

俺が1番望んでるのはあいつが幸せでいることだからな。





その後、
萩は日付が変わる少し前に帰って行った。

俺はそのまますぐ寝たが
次の日は飲み過ぎたせいで
二日酔いのまま仕事をする羽目になった。




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