第13章 過去
……わからない。
…そんなの、わからないよ……
罪のない人が死んだのに……
なんで警察が犯罪者を庇うの……?
『……私には…とても理解できません。
事件を平気で隠蔽しようとするこの警察組織は…
決して正義なんかではなく、悪としか思えません。』
その後わたしはとても仕事をする気にはなれなくて自宅へ帰り、すぐにベットへ潜り込み声が枯れるまで泣き続けた。
前田さんを殺した犯人が憎い…
その犯人を野放しにした警察組織が憎い…
こんなの……
わたしの憧れていた警察官がすることじゃない…
翌日、わたしは上司に辞職願を出した。
そして手錠や警察手帳などを机の上に置き
警視庁を去ったーーーー