第13章 過去
わたしは現実が受け入れられなくて
入院中はずっと窓の外をぼーっと見ていた。
いつの間にか3日が経っていて
退院してからも1週間は自宅で体を休めるようにと
上司からの伝言を見舞いに来た同僚が教えてくれたので
家でもほとんどベットの中で過ごした。
食事はとても食べる気にならなくて
最低限しか食べていなかった。
…しっかりしないといけないのはわかってる。
頭の中ではちゃんと分かってるんだ…。
でも…わたしのせいで前田さんを死なせてしまった。
悔やんでも悔やみきれなくて
あの時の光景が頭から離れないの……
目標にしてた上司の背中が
ゆっくりゆっくり、崩れ落ちてしまうのを……