第8章 秘密
『ゼロってことは…
潜入捜査もしてるんだよね?』
「ああ。詳しくは秘密だか…
ある組織に潜入してるところだ。」
『…早く解決するといいね。』
「大丈夫だ。
日本の警察はみんな優秀だからな。」
『…。』
私は降谷くんの言葉に
なんて言っていいのか分からず俯いてしまう。
警察組織に嫌気がさして
警察官を辞めたことを降谷くんは知らないから…。
そんな私の様子を見て、降谷くんはまた喋り出した。
「美緒、お前が警察官を辞めた理由
僕には正直分からない。
でも…お前が決めた道ならどんなことでも応援する……
だからそんな顔するなよ。らしくないぞ。」
『っ!!』
驚いて顔を上げると
降谷くんは私を見て優しく微笑んでいた。