第6章 再会
松田くんは大股でこちらに向かって歩いてきて
ガシッとわたしの腕を掴んできた。
松「わりぃ、こいつちょっと借りるぞ。」
『え!ま、待ってよ松田くん!
わたし今市長の警護中だからここから離れられない…』
松「3分話すだけだ。
佐藤、高木。こいつの代わりに市長のこと見ててくれ。」
『はあ!?ちょ、ちょっと!
てか腕痛い!歩くの早い!引っ張るな!』
ワーワー言う私を無視して
松田くんはわたしの腕を引っ張り続け
みんなから少し離れた所で止まってくれた。
松「お前この3年間どこで何してたんだよ…!
すっげぇ心配したんだぞ!?馬鹿野郎!!」
『っ!!……ご………めん…。
さっき美和子ちゃん達にも同じこと言われた…。
ほんと…心配かけてごめん。』
松「はぁ…………。
でもまあ、思ったより元気そうで安心したよ。」
思いっきりため息をつかれたが、
そのまま頭をポンポンと叩いてくれる松田くんの手は、
昔と変わらず優しい手つきだった。