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《降谷夢》bonheur {R15}

第73章 隻眼





新幹線は、予定時刻通りに発車し
私と蘭ちゃん、コナンくんは新幹線の三列シートに並んで座り、長野に着いたらまずどこに向かうかを話し合った。





『毛利さんは高木くんと美和子ちゃんと一緒にいるから…たぶん長野県警に向かうはずだよね?』

蘭「でも私達が県警に行っても
怒られて帰れって言われそうですよね…
子供達と阿笠博士がいる国立天文台に行きましょうか。」

『おっけー。確か野辺山の天文台だったよね…?
えーっと…、降りる駅は長野の二つ前の…
佐久平駅になるね。』






スマホで場所を調べながら目的地の確認をし
私の隣に座っているコナンくんに目を向けると
彼はいつも履いている靴とは違う靴の靴紐を結んでいた。





蘭「ねぇコナンくん、
それって新しいトレッキングシューズ?」


コ「あ、うん…!博士にもらったんだ。」


蘭「へぇ、赤色が特徴的でかっこいいね?」


コ「あ、はは…、ありがとう…」


『…。』






蘭ちゃんと会話の受け答えはちゃんとしてるけど
コナンくんは何となく心ここに在らずで…。

そんな彼の様子を見つめていると
すぐに黙り込んで、目線が横方向に変わっていた。






蘭「美緒さん、私ちょっとトイレに行ってきますね。」

『うん、いってらっしゃい。』




蘭ちゃんが席を立ち
トイレに向かうのを見送ったところで
私は隣にいる探偵ボウヤに声を掛けた。






『…ねぇコナンくん、さっきから真剣な顔してるけど
何かあったの?』


「っ、ううん!別に…」


『ふーん…?
何だか眼鏡のツルの端を気にしてるみたいだし…
ひょっとして、盗聴でもしてるのかな?』


「や、やだなぁ!僕子供だよ…?
そんなことできるはずないじゃない!」




…いやいや、誤魔化し方すっごく下手。

まじで盗聴してるんかい。





一体いつ誰に盗聴機を仕掛けたのか知らないけど
油断も隙もないコナンくんにため息を吐いていると
私のスマホが短く振動し、メールが届いたようだった。


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