第72章 多幸
諸「美緒ちゃん、翔。久しぶりだね。」
萩「デカくなったなぁ、翔!誕生日おめでと。」
伊「邪魔するぞ、美緒。今日はたくさん飲もうな!」
松「翔の誕生日なのになんで班長が飲むんだよ!」
…うん、相変わらずの騒がしさ。
でもこうやってみんなが揃うのは凄く久しぶりなんだ。
みんな警察官として毎日忙しく働いているから
全員揃う事はなかなか無かったし。
『みんな…今日は来てくれてありがと!』
わざわざ翔の誕生日を祝いに来てくれるなんて
本当にみんな優しい…
会えない時も誕生日プレゼントは毎年欠かさず用意してくれてるし
翔もみんなのことを親戚の叔父さんだと思っているのか
めちゃめちゃ懐いてる。
萩「翔、これ俺達から誕生日プレゼントな?」
「わーいっ!ありがとう!
パパ!プレゼントもらったよー!」
零くんもいつの間にか玄関に来ていて
みんなにお礼を言っていた。
「忙しいのに来てくれてありがとな。」
松「忙しいのはお前も同じだろ?」
諸「でもゼロは毎年翔の誕生日だけは早く帰るんだよ。」
萩「ははっ、俺と一緒で親バカじゃん。」
みんなで話しながらリビングに移動して適当に座ってもらい
誕生日パーティーが始まった。
「「「『カンパーイっ!!!』」」」
お酒の入ったグラスと
翔のジュースのグラスで乾杯をし、会話に花を咲かせていた。
諸「そういえば瑞希ちゃんと光莉ちゃんは?
今日は来れないの?」
萩「最近仕事が忙しいみたいでさ…
今日は来れなくなっちゃったんだよ。」
松「光莉はどうしたんだ?」
萩「今世間は連休だろ?
だから瑞希ちゃんの実家に泊まり行ってる。明後日迎えに行くけどな。」
『瑞希と光莉ちゃんは今日来れないから
先週お祝いに来てくれたよ。』
翔は光莉ちゃんにも瑞希にも懐いてて
全く人見知りしないから本当に驚かされてる…。