第6章 再会
住民の人達はパニックになっていて
急いで帰ろうとしている人もいる。
すでに警察を呼んでいるらしいが…
だめだ…容疑者を誰1人帰すわけにいかない。
『みなさーん!大丈夫ですよっ!
すぐに警察の方が来ますから
その場から動かないで大人しく待っていましょう?
もし今帰っちゃったりしたら
犯人だーって疑われちゃいますからね!!
…と、市長がおっしゃってたので代弁しました!』
市長からマイクを借りて住民に声をかけると、
みんな少し落ち着いたように見えた。
ふぅ。よかった…
あとは警察が来るのを大人しく待とう。
市長から離れるわけにも行かないしね。
「君、すごいな。
さっきの言葉だけで住民の皆さんを落ち着かせるなんて…
さすが!東さんのところの社員だな!」
『あはは。ありがとうございます。
慌てて大声で怒鳴るよりも優しく語りかける方が大事だって昔教わったことがあるんですよ。』
………警察学校でね。