第9章 SOS
いよいよチームZとチームVの試合当日。
今日はトレーニングスケジュールはどのチームも入ってない為、私は谷中さんに頼まれたデータ入力を自室で行っていた。
朝から緊張と不安と少しのワクワクが入り交じり、気持ちがふわふわしたままパソコンとにらめっこをする事数時間…。
『あーー…。集中出来ない…!』
試合が気になってさっきから何度も入力ミスをしている。
こうなったらこっそりモニタールームで試合を観戦しようか。と考えるけど、デスクの上の書類の山が視界に入り諦めた。
『はぁ〜…。この量はさすがに嫌がらせでしょ…』
ため息と共にデスクに突っ伏した。
試合、、、どうなってるかな、、、
チームVは万が一負けたとしても既に一次選考突破は確実。
けれどチームZは負ければ敗退、ブルーロックから強制退場。
せっかくメンバーと仲良くなれたのに、ここでお別れは悲し過ぎる…。
玲王や凪には勿論頑張って欲しいけど、、、
チームZには負けて欲しくない……。
考えれば考える程、何とも複雑な気持ちになってぐしゃぐしゃと髪をかき混ぜた。
ーーーーダメだ。
私が悶々とした所で結果は変わらない…。
今は自分の仕事に集中しよう。
それでこれが終わったら結果はどうあれ皆んなにお疲れ様を言いに行こう!
そう心に決め、再びパソコンに向かい合った。
それからしばらくして、棟内に放送が流れた。