第2章 出会い
翌日
私は、昨日よりもさらに重い脚を引きずって学校に向かった。
しかし、今朝までの心配はどこへやら。
幸い、私は外面が良………社交的だったので、友達はすぐにできた。
朝のホームルーム後、配布物やら連絡やら友達作りやらで気は張りっぱなし。
自己紹介の直前、視界の右端に写る色素の薄い髪が妙に気になり、振り向く。
視界に入れたのが運の尽き。
周りが見えなかった。
初対面のはずの彼が、妙に懐かしくて愛おしい気がした。
そんな話は少女漫画の中でしかありえないと思っていたのに。
その瞬間から、好きだなどと思う暇もないほどに視線と気持ちは忙しなかった。
高校1年生の4月9日。私はあなたに恋をした。