第1章 childhood days
『桜竜の_咆哮!!!』
パキッ
やった!割れた!
「ミア、よく出来たわ!大きな進歩よ!」
『はぁ、はぁ…チェリアーナ!もっと、褒めて?』
「そうね、私の可愛いミア。
ご褒美に私の友のイグニールに会わせてあげる」
『!わ、私!チェリアーナ以外のドラゴンに会うの初めて!
やったぁ、楽しみ〜!』
ここ数週間、この大きな岩を割るまでは次の魔法は教えられないとチェリアーナに言われてから鍛錬を重ね、ついに達成することが出来た。
チェリアーナは小さい頃に両親を亡くしてしまった私の親代わりで師匠。
チェリアーナはお喋りがとっても大好きで、他のドラゴンの友達の話をよくしてくれるの。
中でもイグニールとグランディーネというドラゴンの話が多くて、でも私は実際に会ったことはなかった。
私、鍛錬頑張ったからご褒美に会わせてくれるって!嘘じゃないよね?
すっごい楽しみ!!
「ミア、背中に乗って?もう行くわよ」
『えっ?も、もう!?ちょっと待って…!』
「元々今日会う約束があったのよ、遅れてしまうわ」
『チェ、チェリアーナ!』
チェリアーナ、本当に突然すぎる…
急いで足に魔力を込めて、チェリアーナの背中に飛び乗る。
すると、途端に周りの木々や草花が揺れて、どこからともなく現れた桜の花びらが舞った。
綺麗だなぁ
いつか、私もチェリアーナみたいに…