第2章 カンタレラ
ぐりぐり
「頭を撫でて名前を呼んで」
なでなで
「ヒヨシさん、偉いですよ。よく頑張りました」
「··うん、ワシ··俺··いや、僕さみしかった。だから」
「だから?」
「まだ、帰らないで欲しい。駄目か?」
「ヒヨシさん、今から話す事を聞いてくれますか?」
「あぁ」
私は話した
ある夜の道で
ダンボールの中で眠る子供の吸血鬼を拾い保護してる話を
そして私の過去と出会いを
ヒヨシさんは真剣に聞いてくれた後に頭を撫でてくれた
「彩華もよく頑張りましたにゃ」
「やっぱり、ヒヨシさんの手って··あの人と同じですね。」
「そうかにゃ?」
ガチャ
「···彩華がいない···」
「日出男、まだ寝てる時間じゃぞ?」
「怖い夢見た、彩華がいなくなる夢··」