第1章 第1章 「や」
「あ、ごめん。聴くつもりはなかったんだけどついつい聴き惚れてた(笑)」
そこには同じクラスの増田くん。
同じクラスなのに1度も喋ったことがない
「白石さん…。だよね?俺もさ歌すきなんだ。白石さんのギターの音色すっげーよかった!!」
「あ、ありがとうございます」
「いきなりであれなんだけどさ。音楽の授業で演奏するやつあるじゃん??それ、俺とやってくんない??」
私の学校の音楽の授業では
学期の終わりに誰とでもいいから演奏するという決まりがある
演奏っていってもリコーダーとかでもいいし
もちろんアカペラでもいい。
それも通知表の評価にはいるから
けっこうみんな真剣に取り組んてる。
今の時期は1学期の終わりの頃
「増田くんは一緒にやる子いないの??」
「うん。それに白石さん狙ってたし(笑)」
「へっ?!」
「実は前から白石さんがここで弾き語りしてるの知ってたんだ。それでもしできるなら一緒にやりたかった」
話したこともなかったし
増田君とは縁がないと思ってた。
だって。増田君っていつもみんなの中心にいて
みんなの人気者っていう感じだったし
そ、それに
弾き語り聴かれてたとか恥ずかしすぎる!!