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恋した鬼と人魚
第1章 メロディーの記憶~天恋~ 【土方歳三】
「……~~♪」
その晩。
見廻り中に歌が聞こえてきた。
「トシ、歌だ」
「ああ……」
近藤さんに頷きながら、俺は刀に手を添えて周囲を警戒した。
だが、近藤さんは警戒をしねぇ。
「近藤さん、警戒しろ。敵の可能性がある」
「しかし……。こんなにキレイな歌声だぞ?」
「歌声にキレイもへったくれもあるかよ」
俺が呟くと、近藤さんは肩を竦める。
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