第1章 プロローグ
これは、夏の季節でした。山道の中、人生やり直しツアーのバスが走っていました。
バスの中に乗っている人生やり直しツアーの参加者は、前回と同じメンバーもいればちがうメンバーも参加していたのでした。
「良かった、こはるんさんと熱帯夜さんたちとまた一緒に参加出来て」
後ろの方の座席に座っていた女子高生が、前の席に乗っていた大学院生の女の子と、隣の席に座っていた学生の女の子に言いました。
女子高生はマイマイ、大学院生の女の子はこはるん、学生の女の子は熱帯夜です。
「ええ、知ってる人がいて私も良かったわ」
こはるんが後ろの座席を振り返って返事をし、
「私もマイマイちゃんたちがいて安心したわ」
次に熱帯夜がにこっと笑って言いました。
「フン、オレは不安だぜ」
次に、こはるんの隣の座席に座っていた社会人男性が口を開きます。ヴァルカナです。
「どうして、そんなことを言うの? ヴァルカナさん」
困った表情で聞いたこはるんです。
「決まってんだろ。あんたらといると何かが起こる気がしてならねえからだ」
「相変わらず、感じ悪っ」
と、マイマイが毒舌を吐きました。