第5章 そして恋人へ
ふわふわとする頭で、修二を恨めしい目で見るけど、当の本人は悪びれる様子もなく、相変わらずニヤニヤしている。
「上、乗れるよな?」
まだ完全に傷が完治したわけじゃないし、もし万が一傷口が開いたとなったら大変だから、仕方なく修二の上に跨った。
「スカートそのまま抱えてろ……その格好のが、エロくて興奮する」
片手でスカートを、胸の辺りまで摘み上げて持つ。
「自分で入れて。ほら、入るとこがしっかり俺に見える様に、ゆっくりだ……」
「ぅ、んんンっ……」
膝をついて腰を浮かせて、空いている片方の手を少し後ろにして、お腹を突き出すみたいに体を逸らしたまま、修二の昂りをあてがう。
入れている時の、修二の苦しさと気持ちよさを混じらせたみたいな、こんな時にしか見れない表情が好きなのは内緒だ。
「あー……やべぇ……久しぶりのの中っ……すっげぇ気持ちぃわ……」
「んんっ……ふっ、ぅっ……」
「ほら、腰、動かさねぇと……気持ちよくなりてぇんだろ?」
私の腰に片手を添えて、楽しそうに言う修二に言われるがまま、欲望に抗えなくなった私はゆっくり腰を揺らし始める。
もっと、奥に欲しい。
でも、激しい事をさせるわけにもいかないし、自らそこまで出来るとも思えない。
もどかしいけど、場所も場所だし、控え目にだけど出来るだけいい部分に当たるように腰を動かし続ける。
「ったくよぉ……ワザとか? そんなんじゃ、いつまでも気持ちよくなんねぇだろっ……」
先程より昂りが深くなった。嫌な予感がした。
「そのまま声抑えてろっ……」
「ちょっ、しゅぅ、だめっ!! ンんぅああぁぁっ!」
両方の腰をガッチリと掴んだ修二が、勢いよく私の体を突き上げた。
まさかの出来事に、心の準備すらさせてもらえなかった私は、あろう事か声を上げてしまう。
先程より大きな声を出して、私は簡単に達してしまった。
「ひゃはっ。お前のエロい声、もしかしたら誰かに聞かれちまったかもなぁ……」
やってしまった。笑い事じゃない。
無駄に楽しそうな修二をよそに、私はビクビクする体の熱を鎮めるのに必死だ。
「お前がこうやってさぁ、余韻に体ビクつかせてんの好きなんだよな、俺」
「意味、分かんなぃ……」
「可愛いって言ってんだよ」