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~SWEET BLACK POLICE~ 【DC:降谷零】

第15章 ミステリートレイン【3】


「しかし…今日のお前は一段と可愛いな」
そういいながら秀一は私の耳の横に手をつき、壁ドンのような体制になり、顔の前にあった秀一の口は私の耳を甘噛みしていた。

「ちょっ何してんの?!」
私は素早く壁ドンから抜け出し、噛まれた耳を抑えながら距離をとる。この間と同じ用にはさせないとシャーッと秀一を威嚇する。

「ははっ…分かった。分かったからそう威嚇するな陽菜」
楽しそうな秀一を横目に、思い切り睨みつけるが全く効果がない…そりゃそうか。

「じゃあ、私は車内の見回りにいってくるから!ちょっと気になることもあるし…」
「ああ、頼りにしている陽菜」
秀一は私の頭をポンポンしてくる…。

だから気安く触るなよ…と思うが頭をポンポンされるのは嫌いじゃなくて、されるがままの私。
その後…秀一の部屋を後にし、今度こそ車内の見回りに出発した。


車内を歩きながら私は廊下であった赤井秀一の偽物のことを思い出していた。

色々あって考えることを後回しにしていたけど…あの赤井秀一の偽物、私のことを”ビーナス”って呼んだよね…それにあの言葉…あの時アメリカで出会って私を助けてくれた”ベル”と名乗った女性と関係があるの?

一人で悶々としていると腕を掴まれてまたしても知らない部屋に連れ込まれてしまった。
「(?!また?今度は誰?!…)」
顔を見上げるとそこにはゼロ君の姿があった。
「あっ安室さん?!」
「急にすみません。部屋のドア越しに陽菜さんを見かけて…つい連れ込んでしまいました」

秀一といいゼロ君といいもっと、普通に連れ込むことはできないのかと思っていると…ゼロ君は私にスマホの画面をみせてくる。

“この部屋は盗聴されている。今日この列車に乗っている組織の仲間ベルモットが俺が警察である陽菜と付き合っているのを不審がっている。何も知らないフリをして茶番に付き合ってくれ”

と記載されているメール画面をみて、そもそも警察である私と組織のバーボンが付き合うことにしたのが悪いのでは?…とは思ったが私は静かに頷いた。

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