第9章 笑顔の意味
「風見が地方に行ってて、僕はこの後行かなきゃならない。すまないがハロのご飯とトイレの管理お願いできるか。」
「…はい。」
しぶしぶだ。
「散歩しろまで言わない。外でトイレさせるだけでいい。」
「わかりました。」
私から離れると安室さんはニコッと笑った。
「梓さんからの写真は僕がもらって送るよ。」
「はい。」
ということは、“七瀬”とポアロの安室さんが連絡交換をしたということだ。
…まぁ、別にいいけど。
「ポスターはいつ頃できそうだ。」
「今日の夜にはデータは多分できます。印刷となると…」
「印刷は商店街の店でやるよ。データをまた送ってくれ。」
「はい。」
「急がないからゆっくりでいい。別に今日中じゃなくてもいいから。」
上司の言葉から“ゆっくりでいい”なんて聞いたことないが、仕事内容は公安とは関係ないからだろう。
私は上司に頼まれた犬の世話に行くため、立ち上がった。
「あれ?めぐみさん帰るの?」
「うん、コナンくんもまたね。」
「安室さんもケーキとカフェオレ相変わらず美味しかったです。」
「あぁ。じゃあ、頼んだ。」
ペコリとおじきをして私はさっさとポアロを後にした。
なんだか、喫茶店だからって自分が飲んだカップなどをそのままにして、上司に片付けさせるのがすごく気が引けた。