第38章 元上司 降谷零の作戦
僕は準備が出来次第、皆を呼び出し執務室に向かった。
「お疲れ様です。」
「あぁ。」
風見に言われ、先に自分の上着を脱ぎ置いた。
風見、髙橋、ローラ、影月。
全員が座っていた。
「夏目はやはり重大な事件に巻き込まれていた。」
「えっ!?マジっすか!」
ざわりとした空気に、僕は真剣な表情で続けた。
「影月。」
「はい。」
「この人物のパソコン、携帯に侵入。全て探れ。」
「…九条?警察じゃないですか。」
「極悪人だ。侵入した形跡を残すなよ。」
「はい。」
「高橋はこの九条を尾行。会話を盗聴。」
「警察内でですか?む、難しいこといいますね。」
「不可能じゃない。やれ。」
「は、はいっ。」
「ローラは警察庁のこの人物に近づけ。」
「け、警察庁のお偉い人じゃないですか…。」
「この店に出入りしている。」
「…銀座の有名なスナック?会員制のこの店の店員になって潜入ですね。わかりました。」
「誘惑して、ネタを取って来い。今いる地位から引き摺り落とす。」
「風見はここで、僕がポアロとかで動けないときにみんなからの報告をまとめてくれ。」
「司令役ですね。わかりました。」
たった一人の女性に対して、職権濫用してるって?
わかってるさ。
向こうがめぐみに対して地位を振りかざすのであれば、僕も自分の使える力は全て使っていく。
「日本を揺るがす大きな事件だ。全員心してかかるように。」
「はいっ!」
「一週間で終わらせる。」
夏目めぐみ奪還作戦だ。