第31章 お手伝い
…どうせすぐ脱ぐ。と、小さな声で降谷さんの囁きが聞こえてきたが聞こえないふりをした。
いや、明日もポアロでのお仕事で早いんだし、寝なきゃ!
降谷さんの上着をハンガーにかけ、すでにスウェットに身を包んだ降谷さんの元にいくと、私もちゃっかり一緒のお布団に入った。
ゆっくり休め、寝ろと、上司に言ったくせに、自分はソファに行かず横で寝ようとする矛盾。
すすっと近づき、降谷さんの胸元に頬を寄せた。
ーー…あたたかい。
こんなに近くで降谷さんを感じられるのはあまりない。
今のうちに堪能しておかないと。
「…ほら。」
「…?」
「僕がきてよかったろ?めぐみの方がよっぽど会いたがってた。素直に言えばいい。」
私の髪の毛をサラリと指ですきながら言う降谷さんは、嬉しそうに笑った。
「…我慢できます。」
「なら今から帰るか?」
「……………。」
私は返事の代わりに降谷さんのお腹の辺りの服を掴んだ。
「大丈夫。帰る気はないよ。めぐみは本当にわかりやすいな。公安が務まるのか?」
「降谷さんの前でくらい…いいじゃないですか。」
「そうだな。」
「降谷さんも今は仕事のこと忘れてゆっくり寝ましょう?」
「あぁ、そうだな。仕事のことは忘れよう。」
そう言って私の肩をベッドに押し付けた。
上に覆い被さってきた降谷さんは私の首に顔を埋め、至る所にキスをし始めた。
柔らかい唇が耳を掠め、私は身体を震わせた。
ーー…寝るだけって!
「…っん…降谷さん、明日…はやいからっ……」
「あぁ。だからすぐ終わる。」
舌が首を這い、焦った私は必死で降谷さんを押し返そうとした。
「ん……ぁ…っ…ダメですって…」
「こんな格好で布団に入ってきて何言ってる。」
そう言えば前も降谷さんには言われた。
ふわもこショートパンツにパッド付きキャミ。ふわふわの上着は寝るときは脱いだから、今はキャミだけだ。
寝るときはいつもそういった格好。
ーー…好きなんだもん。
「こんなの。……抱くに決まってる。」
「……ぁ…」
キャミの中に手が入って来て、私は降谷さんの手首を押し返そうと掴んだ。