第27章 どっちが好き?
ゆっくり歩いてきたハロは私の膝に前脚をポンっと置いた。
ふふんっと、鼻を鳴らし降谷さんを見ると、降谷さんは一気に不機嫌そうになった。
しかし私を選んだと思ったハロは私の膝に片手を乗せたまま、今度は降谷さんの手の袖をクイっと歯で引っ張った。
鼻先でスリスリとしたりして、私と降谷さんの間に入ってきた。
ーーまるで、2人を選んだかのように。
「…両方は贅沢だな。」
「ふふ。」
ベッドの上の私たちの間で穏やかな顔で目を閉じたハロ。
私はハロを優しく撫で、降谷さんに視線を向けると降谷さんも同じタイミングで私と目が合った。
「…このまま寝ますか。ちょっと狭いですけど。」
「ーー…そうだな。ハロが間で。」
ころんと横になり、私はハロの背中を撫で、降谷さんもハロを挟んで同じように横になった。
まるで家族の川の字のようだ。
「これだったら、大きなベッド買わないとですね。」
「いらないだろ。今回だけでハロはもうダメだ。」
「…。」
「邪魔だ。…2人がいい。」
ハロを間に、降谷さんは私に手を伸ばしそっと近づいてきた。
ーー…寝る前の一度だけのキス。
と、私も目を閉じようとしたら、お腹辺りで寝ていたハロが立ち上がり、私の顔の前まで歩いてくると、そこで腰を下ろし寝てしまった。
ーー…降谷さんとキスできるのはハロがいない時だな。
指先でツンッとハロの背中をつつきつつ、私は小さくため息をついた。