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うちの上司は【DC/降谷】R18

第4章 苦手でも


ここに来て1か月が過ぎた。


早朝に行けばたまに顔を合わせることはあっても、

「出来たか?」

「まだか?」

「これも頼む。」

「それでよく公安と言えるな。」

くらいで特に会話もない。





お疲れ様ですと返しても、「あぁ。」ぐらいしか言わないし、私の渾身の出来の書類を渡してドヤ顔しても、難しい顔して目を通すだけだ。











「もーちょっとさぁー!『ありがとう』とかさぁー!なんかあんでしょ!」

ダン!とビールジョッキを置いて、ぷはぁと息を吐いた。
今日は高橋と仕事帰りに居酒屋に来ていた。


「飲み過ぎ。」
「だってさ、私の完璧以上の資料をみても、何も言わないし!」
「そうだな。あの人が完璧以上の人だから。」
「…くぅ。」

確かに。

こっちが求めてる以上のことを返してくるし、いつの間にか他の仕事も終わらせてるし、しかも潜入捜査もしてるというじゃないか。


…人間じゃない。



「仕事をちゃんとして褒めてくれってのは違うんじゃない?」

横で一緒にビールを飲む髙橋に言われ、私はテーブルの上のキムチを睨んだ。

「わかってるよ!でもいつか認めてもらいたいっ!」
「…そ。」


「高橋はあの人とどうなの?」

飲み屋で降谷さんの名前を出すわけにもいかず、“あの人”“彼”と言って話をしていた。


「いや、別に普通に上司だよ。尊敬してる。」
「…尊敬?」

魔王のように怖い顔で睨み見下す降谷さんの顔を想像した。


「いや、あの人マジですごいから。めぐみはまだ執務室の中のあの人しか知らないから。」
「まぁ、そうだね。」
「そのうちわかるよ。」


…そのうち。





高橋と居酒屋で上司の愚痴をいいながら、と言っても私が一方的にだが、私はそのうちとはいつだろうかと、思いを馳せた。










「夏目。」
「はい。」



次の日、席で仕事をしていると風見さんが部屋に入ってきて私を呼んだ。


「軽い変装をしてくれ。」
「…?」
「君にポアロに行ってもらいたい。」




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