第51章 暫しの別れ
不二「……涼子さん。君を1人にするなんて…やっぱり僕には出来ない!!」
「大袈裟ね……合宿行くだけでしょ?」
不二はU-17の合宿に参加する事になった為、涼子としばらく会えなくなるのである。
不二「だって…しばらく会えないんだよ?」
「そうね?」
不二「涼子さんは寂しくないの?」
「ん〜…由美子さんと周助のお母さんが毎日来いって行ってくれてるし…薫ちゃんのお母さんもご飯食べに来てって言ってくれてるからとりあえず大丈夫よ?」
不二「………何さ!涼子さんのバカ!お前の彼氏不二周助!!」
まるで『お前の母ちゃん出〜べそ!!』と言うノリで言っている。
「なっ!?何よ!?憎らしい事言っちゃって!!」
不二「だって!会えなくなるのに……こうして毎日一緒に居るのが当たり前だから僕寂しいのに…。」
「はぁ…ごめん。言い方が良くなかったわ。だって…あんたさ、私が寂しがったら合宿行かないって言い出すよね?」
不二「それは……」
「ほら、そんな事ないって即答できないでしょ?私は…どんな周助も好きだけど…テニスしてる周助も好きだから。だから…頑張ってほしいの。」
不二「涼子さん…」
「……全く寂しくないわけないでしょ?私にとってもあんたと毎日顔合わせる生活は当たり前なんだから!」
涼子は不二の頭を撫でた。