第4章 1ヶ月後
帰り道…
不二「涼子さん?手を繋いで帰ろう?」
「……………遠慮しとくわ。人に見られるかもしれないし。」
不二「ここは人気(ひとけ)ないよ?……僕と手繋ぐのそんなに嫌……?」
不二は少し悲しげな顔をする。
「ゔっ……分かったわよ!ちょっとだけよ?」
涼子は人が居ないか確認してから不二と手を繋いだ。
不二「ふふふ…涼子さんの手って柔らかいね?」
「そういう事言わないでよ…変態チックだから。」
不二「え〜?ただの正直な感想なのに。」
そして2人はそのまま話しながら手を繋いで帰って行った。涼子は誰にも見られてないつもりだったのだが…
菊丸「おー!!手を繋いだよ!?」
乾「ふむ…奥手なのにわりとやるなぁ…。」
覗き見していた菊丸と乾にバッチリ見られていたのであった。
不二「ところで……本気で僕の名前ちゃんと呼んでほしいんだけど?」
「ゔっ………」
不二「ね?お願い。」
「……………不二。」
不二「……いや、下の名前で呼んでよ。」
「後でね!!」
不二「え〜……まぁ、苗字でも呼んでくれただけ一歩前進?なのかな?」
結局その日は苗字を呼ぶまでしかいかなかったのであった。