第13章 *海 【灰羽リエーフ】
「「「海だぁぁぁぁぁぁ!!!」」」
私は今、音駒高校男子バレー部の皆と合宿で海へ来ている。
まあ、合宿とはいえ、ほとんど遊び目的なのだが(笑)
「海といったらビーチバレーだろ!!」
「おう!やろーぜ!!」
え…
折角海に来たのにここでもバレーすんの!?!?
まあ、こいつらホントバレー好きだもんなー。
「おー、ビーチバレーって普段とは違う感覚でなんかいいな!!」
「くそっ、砂に足取られる…!!」
「なんかボールふわふわしてる…!!」
普段はやらないビーチバレーに苦戦しているようです。
私はというと、特にすることがなく、一人で砂のお城を作っている。
と、そこへ大きな影が出来た。
上を向くと、そこにはリエーフが立っていた。
「先輩?何作ってるんですか?」
リエーフが覗きこむ。
「お城作ってたんだよ」
そう答えると
「じゃあ俺も手伝うっす。」
予想外な答えが返ってきた。
「えっ…リエーフはバレーやってこなくていいの?」
「はい。バレーもやりたいっすけど、それよりも先輩と一緒に居たかったんで!」
そう言ってニカッっと笑う。
その笑顔に不覚にもドキドキしてしまった。