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【刀剣乱舞】桜華乱舞【R18】

第1章 【にゃんさに】ご主人様の溺愛



『ねぇ、南泉。キス、してもいい?』
「……はっ?」
『だって、寒いから』
「にゃんだよ、それ。意味わかんねェ……」


確かに、今日の本丸は空気がかなり冷たい。
もう冬が目の前まで迫って来ている事を、
嫌でも感じてしまうレベルの冷え込み具合だ
だからオレは、つい最近やっと恋仲になった
主の部屋を訪ねて、エアコンの暖房に
微睡みながら、ふかふかソファーに座る主に
膝枕をしてもらってる。

恋仲の男女が、二人きりで同じ部屋にいる。
膝枕をされて、恋人に頭を撫でられてる今、
この空間に流れる空気は、確実に甘い。
だからと言って、突然「キスしたい」
なんて言われてもな……
「寒いから」って理由も、イマイチ理解出来ねェ。


『ねぇ、お願い。今すぐしたいの、キス』


どうしたんだ?今日の主、珍しく積極的じゃん。


「にゃんだよ、発情期でも来たのか?」
『……うん、発情期』
「……はっ?」


へらりと笑って冗談を言ったつもりが、
返って来た声音は、正しく発情期の
雌猫を思わせる、熱を孕んだ甘え声で……

ソファーの上で飼い猫を組み敷き、
愛しい主人が妖艶な雌になっていく光景は、
オレの中の雄を呼び起こすには、十分過ぎた。



熱い舌で唇を舐める主に応え、
オレが薄く口を開けば、
すかさず入り込んでくる舌。

互いの舌を絡ませ合う深いキスは、
いつもの行為でもしているはずなのに。
女の方から、主からされるのが
こんなに興奮するなんて、知らなかった。


「こんな熱……火傷しちまう、にゃ……」
『いいよ、このまま火傷して……
私が全部、責任取るから……』


【 もっと、私に溺れて? 】



(あー、もう……心配すんなって。
言われなくても、オレはもう、
とっくにアンタに溺れてるんだから。)


「愛してるぜ、オレだけの主」



* END *
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